仕事の引継ぎとは?必要な理由、手順やうまくいくコツを解説

2023.9.2 (土)

キャリア

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仕事をする上で、誰もが経験する「仕事の引継ぎ」。

時には、引継ぎが十分にされておらず、苦労したことがある方もいるのではないでしょうか。

実はこの引継ぎ、引継がれる後任者だけでなく、前任者にも、ひいては会社にも影響のあることなのです。

本記事では、引継ぎがなぜ重要なのか、どうすれば引継ぎがうまくいくのかを解説します。

「仕事の引継ぎ」とは?

仕事の引継ぎとは、前任者から後任者へ、仕事や業務の内容・情報を伝達し、後任者がその業務をスムーズに開始できるようにすることです。

引継ぎが発生する理由はさまざまですが、社内異動などの配置換え、転職で前任者が会社からいなくなることなどが挙げられます。

引継ぎが十分に行われなかった場合、会社にはさまざまな悪影響が発生します。

会社の仕事は、個人で完結するものは少なく、基本的には個々人がつながり合って行われます。

そのため、仕事を引き継いだ後任者が業務を遂行できなくなるだけでなく、その業務に関連する業務をしている人にも悪影響が発生し、ひいては顧客からの信頼を失うことなどにつながるからです。

上記のような影響を最小限にとどめるために、仕事の引継ぎは十分に行う必要があるのです。

仕事の引継ぎが必要な理由とは?

仕事の引継ぎは、担当者の変更に際して、会社への影響を最小限にとどめるために必要です。

具体的には、以下のような影響が想定されます。

業務の生産性の低下

まず、担当者の変更による仕事の生産性低下が発生します。

なぜ生産性が低下するかというと、前任者と後任者では、その業務に対する経験・知識に差があるためです。

もちろん、引継ぎをしても、後任者が最初から前任者同等の生産性を維持することは難しいでしょう。

しかし、引継ぎを十分に行うことで、将来的には従来の生産性まで短期間で戻すことが可能になります。

仕事の生産性を「下げない」ことは難しくても、「一時的に下がっても、短期間で回復させる」ことは、十分な引継ぎができていれば可能なのです。

顧客からの信頼の低下

担当者の変更によって仕事の質やスピードが変わり、それが顧客からの信頼低下につながる恐れがあります。

そもそも、担当者が変わること自体、顧客にとっては不安や不満を感じることです。特に長く関係を築いてきた顧客であれば、なおさらです。

その上、後任者の仕事の質やレスポンスのスピードが前任者に劣っていれば、顧客の信頼はさらに失われ、「信頼できない会社だ」というレッテルを張られてしまいかねません。

担当者の変更は、顧客には基本的に関係のないことです。そのため、十分な引継ぎを行わないと、顧客との関係が維持できなくなるリスクがあるのです。

後任者・前任者の負荷

十分な引継ぎをすることは、後任者・前任者にとってもメリットがあります。

後任者は、「何をすればよいかわからない」という状況を避け、最初は不十分ながらも自走できることで、関係者への影響を最小限にとどめることができます。

また、実は前任者にとっても、引継ぎを十分に行うメリットは大きいのです。

わかりやすいメリットとしては、引継ぎ後の問い合わせが減ることが挙げられます。もし引継ぎが不十分であれば、後任者からの問い合わせが逐一入ります。

そうすると、前任者は新しい仕事に集中できないばかりか、問い合わせ対応に時間を取られることで新しい上司や同僚にも迷惑をかけることになりかねません。

移動先や転職先で自分のスキルを十分に発揮するためにも、十分な引継ぎを行うようにしましょう。

仕事の引継ぎの手順とは?

では、仕事の引継ぎは、具体的にどのように行えばよいのでしょうか。

ここからは、引継ぎの基本的な流れを解説します。

自分の担当業務を洗い出す

まずは自分が担当している業務のリストアップから始めましょう。

引継ぎをすると決まったとき、「具体的に何を引き継げばよいのか?」をイメージできていないことは往々にしてあります。

そんな状態で引継ぎを実行しても、引継ぎ内容にもれがあったり、曖昧な形で引き継がれたりと、後々のトラブルのもとになりかねません。

そのため、まずは自分の業務を整理し、「何を引継ぐべきか?」を見極めましょう。

ここでのポイントは、自分の業務を「もれなく」リストアップすることです。業務の種類や、時期、部署など、何かしらの観点を決めて書き出していきましょう。

できればこの時点で、「やる必要のない業務」も抽出し、この機会に廃止できればなお良しです。

後任者の負担軽減になるだけでなく、会社にとっても業務の効率化になります。

引継ぎのスケジュールを立てる

引継ぐ業務内容のボリュームをもとに、引継ぎにかかる時間を逆算し、引継ぎスケジュールを立てましょう。

ここでのポイントは、大きく2点あります。

1つ目は、引継ぎのスケジュールは、前任者・後任者の共同で作成することです。

引継ぎは、基本的に通常業務の間に行うことが求められます。そのため、前任者・後任者の両方が予定を調整する必要があり、一方だけの都合で作成されたスケジュールでは、引継ぎをスケジュール通りに実行できない恐れがあるからです。

2つ目は、引継ぎに時間のかかる業務から引継ぎを行うことです。

引継ぐ内容には、その場で簡単に引継げるものもあれば、一通り業務を回さないと引継げないものもあります。そのため、後者を引継ぎ期限ギリギリに引継いでしまうと、後任者が十分に理解できない状態で期限が来てしまうことになるからです。

引継ぎ資料の作成

いくら口頭で説明しても、その場で完全に理解できる人はまれです。

そのため、後任者がいつでも見返せるように、引継ぎ資料を作成しておきましょう。

引継ぎ資料は、極力シンプルに作成するのがポイントです。なぜなら、ただでさえ真新しい業務を引継ぎ、余裕のない後任者には、複雑な資料を逐一読み込むことは難しいからです。

また、シンプルにまとめようとすることで、自分自身の中でも業務を振り返り・整理ができ、引継ぐ内容もブラッシュアップできます。

引継ぎの実行

自分の業務を洗い出し、引継ぎスケジュールを立て、引継ぎ資料を準備できたら、いよいよ引継ぎの実行です。

引継ぎスケジュールに則り、引継ぎ資料を活用しながら、順次引継いでいきましょう。

ここでのポイントは、後任者の理解度に応じて、柔軟に引継ぎ内容の説明や順番を変えることです。

どれだけ丁寧に引継ぎ説明をしても、後任者が一度で全てを理解できるとは限りません。時には繰り返し説明したり、実際にやってみせたりすることも必要です。

後任者の理解度を都度チェックし、柔軟性を持って引継ぎを実行しましょう。

仕事の引継ぎを確実に行うコツとは?

手順通りに引継ぎを行っても、必ずしも引継ぎが成功するとは限りません。

では、どのような要素が引継ぎの成否を分けるのでしょうか?ここからは、引継ぎを成功させるためのコツを解説します。

後任者に合わせた引継ぎをする

いくら綿密なスケジュールを立て、十分な時間を使って引継ぎをしたとしても、後任者が理解できなければ意味がありません。

そのため、後任者の状況・理解度に合わせて、前任者は引継ぎ方法や内容を柔軟に変える必要があります。

引継ぐ内容ばかりに注目するのではなく、後任者は会社に入ったばかりの新人なのか、それとも10年目の人なのか。引継ぐ業務の前提知識がある程度ある人なのか、それとも全くない人なのか。「後任者がどんな人なのか」に注目するようにしましょう。

業務の全体像・目的を明確にする

引継ぎを行う際、「この仕事は、最終的に○○な状態になることが目的です」といった形で、初めに目的を伝えるところから始めましょう。

こうした目的を最初に説明するメリットは、大きく2つあります。

1つ目は、これから説明する業務と業務の関連性が見え、頭に入りやすくなることです。結論が分からないまま個々の説明を受けても、なかなか理解しにくいことがあります。

2つ目は、後任者が自発的に動きやすくなることです。個々の業務の手順が分からなくなっても、前後の業務との関連性やその先の目的が分かっていれば、そこから逆算して手順を考え出すことが可能になります。

このように、「分からない→前任者に問い合わせる」だけでなく、「分からない→目的から逆算して、自分で考える」ことで、結果的に前任者にとっても後任者にとっても、負荷の低減につながります。

過去の体験談を交えて説明する

会社の業務には、決まった手順に沿って作業をしていても、必ずしも想定通りの結果にはなりません。時にはトラブルが発生することもあります。

そうしたエピソードは、後任者にとっても、ひいては会社にとっても、貴重な情報です。ぜひ引継ぐようにしましょう。

なぜこうした情報が重要かというと、大きく2つの理由があります。

1つ目は、後任者がより具体的に業務内容をイメージしやすくなることです。

引継ぎ作業は、前任者と後任者で知識の差があるため、どうしても一方的な説明になりがちです。

そのため、こうした実際に起こったエピソードを交えることで、後任者にも「そういうときはどう対応すればよかった?」などを前任者と一緒に考える機会にもなり、より自分ごととしてとらえやすくなります。

2つ目は、再発防止と業務改善につながることです。

先ほども触れましたが、会社の業務は、決まった手順通りにできることばかりではありません。実際は、手順通りに行いつつも、日々試行錯誤を繰り返して行うものが多いです。

そのため、引継ぎ資料やマニュアルに表現しきれない過去の試行錯誤の情報も引継ぐことで、再発防止や新たな改善策を思いつくきっかけになります。

後任者以外の関係者にも連絡を入れておく

後任者だけでなく、引継ぐ業務に関わる他の関係者にも、担当者が変わることを伝えておきましょう。

特に、前任者が転職や出向などでフォローができない場合、関係者にフォローをお願いすることで、引継いだ業務を後任者が遂行できる可能性が高まります。

また、事前に担当者が変わる連絡をもらうことで、他の関係者も余計な不安を抱かずに引き続き業務に取り組めます。

引継ぎ資料を作成する

特に、前任者の急な配置換え・転職が決まった場合など、忙しい中で引継ぎを行う必要のあるケースもあります。

そういったケースでは、口頭説明だけで引継ぎを完了させようとする方もいます。

しかし、ただでさえ真新しい業務を引継ぎ、余裕のない後任者にとって、口頭説明をその場で完全に理解することは難しく、また負担になります。

ここでおすすめなのは、日頃からこまめに業務手順などを資料にまとめておくことです。急に異動や転職が決まっても、過去に作成した資料を流用することで、引継ぎ資料の作成時間を短縮できるからです。

十分な時間を確保する

先にも触れた通り、事前に引継ぎスケジュールを前任者・後任者ですり合わせ、引継ぎの時間を確保しておきましょう。

ここでポイントになるのは、一度説明したからといって、十分に引継ぎができない業務があることです。例えば、実際に後任者自身で行ってみたり、前任者がやって見せたりしないと理解できない業務もあります。

そのため、「引継ぎ=説明だけ」ととらえず、説明後に実演する時間も含め、引継ぎ時間は長めにとるようにしましょう。

まとめ

引継ぎは、その重要性は多くの人が感じているものの、実際は十分に行えないことが多いです。

そのため、時には引継ぎの不十分さがトラブルを引き起こし、人間関係の亀裂にもつながりかねません。

「立つ鳥、後を濁さず」と言います。

自分がその業務を離れても、後任者が問題なく業務を続けていけるよう、誠意をもって対応しましょう。

最近では、転職やキャリアに関わるサービスの中にも、引継ぎについて相談にのってくれるところもあります。

「転職したら、はい、終わり」ではなく、転職が決まった後の社内対応についても親身に相談にのってくれるサービスにお願いするようにしましょう。

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