公務員への転職は可能?民間企業と比較したメリット・デメリットも解説

2023.9.2 (土)

業界・職種

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いつの時代も、公務員は人気の就職先として挙げられます。

しかし、転職となると、「そもそも公務員に転職できるのか?」と不安に感じる人もいるのではないでしょうか。

結論を先に申し上げると、公務員への転職は可能です。

以前は年齢制限もありましたが、最近は年齢制限が緩和された枠もあるため、以前に比べたら転職の可能性が広がっています。

本記事では、そんな公務員への転職について解説します。

公務員にはどんな仕事があるのか?

公務員の仕事は多岐に渡りますが、全体としては、公共性が高い仕事が多いです。

公共性が高い仕事とはどのような仕事かというと、例えば身近な事例として、住民に住民票を発行するという仕事などが挙げられます。

一方で、世界各国との貿易交渉といった、私たちになじみの薄い仕事も、公務員の仕事になります。

いずれの仕事も、私たちの暮らしに直結する仕事です。そういう意味で、公務員の仕事は私たちの今の生活を支えているとも言えます。

(ちなみに、警察や消防も公務員の仕事に含まれます)

公務員は、大きく2種類に分けられます。

1つ目は、国家公務員です。

国家公務員は、国全体の運営に関わる業務を担当します。そのため、中央省庁や国会、税務署などに勤務し、国全体を視野に入れたスケールの大きい仕事に携わります。

2つ目は、地方公務員です。

地方公務員は、地域に密着した業務を担当します。県庁や市役所などに勤務し、その地域の環境整備や教育、福祉などに携わります。

国家公務員に比べるとスケールは小さいものの、その分担当地域と深く関わる仕事ができます。

民間企業と比べた公務員のメリットは?

民間企業と比べた時に、公務員のメリットとは何でしょうか。

大きく分けると、3つ挙げることができます。

職を失うリスクが低い

民間企業の社員の勤め先が「企業」であるのに対し、公務員の勤め先は「国」となります。そのため、企業のように倒産する恐れがほぼなく、安定した収入を期待できます。

また、公務員自身も、その身分を法律で強力に保証されています。そのため、大きな問題を起こすことなどがない限りは解雇されるリスクが極めて低く、安定志向の人にとっては魅力的な職種と言えるでしょう。

休暇・手当が手厚い

民間企業では、初年度6ヶ月以上過ぎないと年間10日の有給休暇が支給されません。しかし公務員は、初年度4月から年間20日間の有給休暇が支給されます。

また、夏季休暇や介護休暇、ボランティア休暇、妻の出産、子どもの看護といった、民間企業では必ずしも取得できない休暇も用意されています。

加えて、住宅手当や退職金などの福利厚生が手厚いのも、公務員の特徴です。

周りからのイメージが良い

公務員は国家資格であり、世間一般的にも安定職種のイメージが強いです。

そのため、特に年配の方々からのイメージも良く、さまざまな場面でそのイメージの高さの恩恵を受けられることでしょう。

また、イメージだけでなく、実際に信用が高いのも公務員の特徴です。それは、住宅ローンなどの金利優遇や、クレジットカードの審査など、金融面でも恩恵を受けることができます。

民間企業と比べた公務員のデメリットは?

では一方で、民間企業と比べた時のデメリットは何でしょうか。

大きく分けると、3つ挙げることができます。

異動がある

公務員は異動が多いです。

それも頻度が高いため、専門的な知識やスキルが身につきにくい点が挙げられます。

(苦労して仕事を覚えたと思ったら、すぐに別の部署に異動、というケースもあります)

年功序列が強い

先にも述べた通り、給与が安定しているのが公務員の特徴です。

しかしながら、給与が年次で決まっているため、若いうちから大幅な給与アップが見込みにくいです。

パフォーマンスよりも年次で給与が決まる傾向が強いため、仕事へのモチベーションが上がりにくいと感じることもあります。

新しいチャレンジがしにくい

これは2つの意味があります。

1つ目は、前例主義が強いところも多く、新しい提案がなかなか通らないことが挙げられます。日本企業にもこの傾向はありますが、公務員はさらにこの傾向が強いようです。

2つ目は、副業が禁止されており、目の前の業務以外に挑戦する機会が限られます。そのため、新たなスキルの習得や、新たな経験を得られる機会は、民間企業と比べて少ないと言えます。

中途採用で公務員に転職することは可能か?

公務員には、公務員試験に合格すれば転職できます。そのため、中途採用での公務員への転職は可能です。

公務員試験には、大きく2種類の枠があり、選ぶことができます。

ご自身の状況を踏まえ、適切な枠を選ぶようにしましょう。

一般枠

一般枠は、年齢条件さえ満たしていれば誰でも受験可能となります。学歴も不問で、例えば専門学校卒でも、年齢さえ満たしていれば、大卒程度の公務員試験を受験することは可能です。

一般枠の魅力は、採用人数の多さです。そのため、社会人枠に比べ倍率は低いです。

しかしながら、応募人数も多く、受験科目も社会人枠と比べて多いため、合格するためには多くの時間をかけて綿密な準備をして試験に臨む必要があります。

社会人枠

社会人枠は、民間企業などで勤務経験のある社会人向けの枠です。年齢制限も一般枠に比べたら制限は緩く、ほとんどの試験で59歳まで試験資格が与えられています。

試験も「教養試験」のみであることも多く、一般枠の試験で多くの勉強量を要する「専門科目試験」がありません。そういった意味では、一般枠に比べて準備にかける時間は少なくて済むと考えられます。

一方で、面接回数が多いことや、プレゼンテーションや論述試験が課されるため、より実務経験や実務スキルが試されます。

採用人数も少なく、倍率も高いため、狭き門であることは間違いなさそうです。

公務員への転職で有利な資格・スキルは何か?

公務員になるために、必須と言える資格やスキルはありません。

(とはいえ、先にも述べた通り、試験に合格する必要はあります)

しかしながら、公務員に転職する、もしくは公務員として活躍するに際し、取得しておくと有利な資格やスキルはあります。

宅地建物取引士

宅地建物取引士は、公正な不動産取引をおこなうため、法律で定められた国家資格です。

農地法や税法、土地計画法などに関わる部署に配属された場合に役立ちます。

フィナンシャルプランナー

フィナンシャルプランナーは、お金に関わることについて、トータルなアドバイスを行う仕事です。

特に、社会保険や税金を扱う部署では、業務で住民からの相談や質問を受ける場合があります。そういった場面では、より具体的なアドバイスを行うことができるでしょう。

中小企業診断士

中小企業診断士は、経営コンサルタントとしての唯一の国家資格です。企業に対して、さまざまな視点からのアドバイスを行う仕事です。

特に、地域振興を担当する部署などでは、地元の中小企業の経営者などに的確な助言が行いやすくなると考えられます。

まとめ

公務員への転職は、以前に比べて、門戸が開かれています。

そのため、適切な対策をすれば、公務員に転職できる可能性は十分あります。

最近では転職に向けた自己分析や企業分析を支援するサービスも登場しているので、「自分には公務員が向いているのかな?」と悩んだら、活用してみるのもいいかもしれません。

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